NHK「事件の涙」という番組で取り上げられていました。
昨今、似たような事件が多い…………という方がいらっしゃいます。共通性の中から解決策を探りたいという心理もわからないではありません。
格差社会が問題………それもあるかもしれない。
園田はいつも算命学の観点から問題点を探っているので、この事件の犯人である加藤智大氏(4年前に死刑が確定)についても改めて宿命を拝見してみたいと思います。
彼にとっての母は、本人からするとちょっと違和感のある母。でもその母を彼は大事に思います。そして父ともちゃんとご縁はつながっていますが、やはり母の方を大事に思うのです。
その、ご縁がつながっている両親は、陽占にもそのまま現れているので、その二人に「愛された」と思えることで星が輝き、しっかりと社会参加ができるようになります。そしてその逆も然り………です。
小さい頃は誰にでも愛される可愛らしい子でした。その片鱗は、きっとどこかに残っていると思います。
五行揃って、バランスの良い宿命です。普通に勉強しているだけでも優秀だったはずです。
でもそれは、「母の星」が生きていればの話です。そこに「恨み」を持ってしまったら優秀さはねじ曲がってしまいます。
生まれたときから「犯罪者」の宿命などありません。
人はこの世に魂を受けたときから「愛されたい」という心を持っています。
それが満たされたら、普通に生きていけるのです。
財が大きくならなくたって、名誉が大きくならなくたって、心が満たされたら人は人に優しく、自身を持って生きることができるのです。
「愛されたい」と願う星が天中殺で現れた年に起こした事件でした。満たされずにいたら大きな不安が襲ってくる天中殺でした。
彼は犯罪者です。彼が起こしてしまったことには違いありません。
どこまで遡ったら、彼の運命を変えられたでしょうか………
どんな環境に育っても、ハタチを過ぎたら本人の責任。
そこにいつも一抹の切なさを感じざるを得ないのです。